BAMS METHOD RULES

Alexandre Voicemake Method Belting Minimal Science(BAMS Method)を実践する高大生の皆さんへ。

高音大学では、ただ練習量を増やしたり、たくさんの知識を覚えたりすることを「成長」だとは考えていません。

声を変えるために必要なのは、

成果に必要なものだけにコミット。

これが、BAMS METHODの基本です。

声には、気になるものがたくさんあります。

高さ。
声量。
厚み。
響き。
裏返り。
息漏れ。
安定性。
音程。
歌い方。

でも、それらを全部同時に直そうとすると、今の自分が本当に取り組むべき課題が見えなくなります。

そして、今まで多くの教え子を見てきた中でも、成果につながりにくい人には共通するパターンがありました。

必要な順番を飛ばす。
今の課題以外のことを気にし始める。
外の情報を次々と混ぜる。
目的を理解しないまま反復する。
自分の感覚だけで判断する。
フィードバックを受け取って終わる。
小さな成長を認識しようとしない。

反対に、着実に変わっていく人にも共通する学び方があります。

この10 RULESは、その違いをもとに、高音大学で成果につながりやすい学び方を一つの基準としてまとめたものです。

全部を一度に完璧にする必要はありません。

ただし、迷ったときには必ずここへ戻ってください。

BUILD THE BRAIN.
THE VOICE FOLLOWS.

BAMS METHOD RULES
高音大学で成長するための10の学習・実践ルール

1 - 技術を疑う前に、身体のコンディションを整える
声は、身体から切り離されたものではありません。

睡眠不足、疲労、水分不足、体調不良、強いストレス、運動による疲労、長時間の発声など、その日の身体状態によって声の出方は変化します。

その状態を確認せずに、声が出にくい日をすべて「発声技術の問題」と判断すると、正確な分析ができなくなります。

高音大学では、発声練習以前の土台として、日々のコンディションも整えてください。

水分
特別な水分制限を受けていない健康な成人は、高音大学での一つの目安として、体重 × 35mlの「水」を1日の最低基準として考えます。

一度にまとめて飲むのではなく、起床後から就寝前まで1日を通して分けて摂ってください。

運動や発汗が多い日は、状態に合わせて追加の水分補給も行います。1時間程度の運動では、約500mlの追加を一つの目安として考えてください。

お茶、コーヒー、ジュースなどをすべて「水」として計算するのではなく、基準は水そのものとします。

睡眠
睡眠時間だけでなく、睡眠の質も大切にしてください。

睡眠不足の状態では、声だけではなく、集中、判断、身体感覚、学習、回復などにも影響が出ることがあります。

「声がおかしい」と判断する前に、前日の睡眠状態も確認してください。

カフェイン
高音大学では、睡眠への影響を減らすため、原則として14:00以降はカフェインを摂らないことを推奨します。

コーヒーだけでなく、エナジードリンク、紅茶、緑茶その他カフェインを含むものにも注意してください。

夜の光
18:00以降は、できる範囲で強い白色照明を避け、照明を暖色・低照度へ切り替えてください。

スマートフォン、パソコン、タブレットについても、夜間モード、明るさの調整などを使用してください。

体調不良、発熱、強い疲労、喉の痛み、明らかな発声異常がある場合は、無理に通常練習を行わないでください。

医師から水分、運動、睡眠その他について個別の指示を受けている場合は、その指示を優先してください。

2 - 成果に必要なものだけにコミットする
BAMS METHODの中心となるルールです。

今の自分に必要な課題には、順番があります。

早く高い声を出したいからといって、今作るべき土台を飛ばして先へ進まないでください。

反対に、一つの課題だけにこだわり続け、必要以上にその場所へ留まり続けることも避けます。

今必要ではないものは、間違っているわけではありません。

NOT NOW。

今はやらない。
必要になったら、そのタイミングで行う。

この順番を守ってください。

3 - 今の課題に集中し、過去の知識や外部情報を自己判断で混ぜない
これまで学んできた知識や経験を基準にして現在の指導を最初から否定したり、YouTube、SNS、他のボイストレーナー、別の教材などの方法を自己判断で混ぜたりしないでください。

同じ「高音を出す」という目的でも、今どの動作を作ろうとしているのかによって、必要な練習は変わります。

まずは、今の指導を一度そのまま理解し、実践してください。

疑問がある場合は、自分の中だけで別の方法を追加するのではなく、ゆきおへ確認してください。

4 - 練習目的と評価基準を理解してから反復する
音源を流して、その通りに声を出すだけでは不十分です。

練習を始める前に、

「今日は何を変えるための練習なのか」
「今回は何を評価するのか」
「逆に、今は何を気にしなくていいのか」

を確認してください。

ANALYSIS COMPASSには、その練習で見るべき目的と評価基準が設定されています。

そこを自己判断で変更したり、項目を追加したり、別の基準へ置き換えたりしないでください。

目的が違えば、同じ声でも評価は変わります。

何を練習しているのか分からないまま、回数だけを増やさないでください。

5 - 毎日少しでも取り組む。ただし、無理な発声はしない
体調に問題がない日は、最低でも1分、現在の課題に触れてください。

「30分できないから今日はやらない」ではなく、短時間でも現在の課題へ戻る習慣を作ります。

一方で、長時間やればやるほど良いわけでもありません。

特別な指示がない限り、発声練習は話し声程度の声量約50〜60デシベル(dB)を基本としてください。

楽に出せない高さを力で押し上げる。
大きな声で無理に出す。
今の段階に必要のない張り上げを繰り返す。

こうした練習は避けてください。

発声中に痛みや強い違和感がある場合は、その発声を続けないでください。

継続する嗄声、痛み、発声困難などがある場合は、自己判断で練習を続けず、必要に応じて耳鼻咽喉科などの医療機関へ相談してください。

6 - 練習は必ず記録し、感覚だけで終わらせない
発声している最中の感覚だけで、「できた」「できていない」を決めないでください。

自分では軽く出しているつもりでも、録音では声量が大きいことがあります。

自分では裏返りが一番の問題だと思っていても、聞き直すと別の動作が本当の課題になっていることもあります。

だから、練習は音源や動画として残します。

自分ではどう感じたか。
そして、
実際にはどう聞こえたか。

どちらか一方だけを絶対視せず、両方を見てください。

記憶の中だけで練習を終わらせないことが大切です。

7 - ANALYSIS COMPASSは、決められた形のまま使う
ANALYSIS COMPASSは、自由記述の日記ではありません。

現在の課題に対して、何を見ればいいのかを固定し、自分の判断とゆきおの判断を照らし合わせるための分析システムです。

そのため、以下を守ってください。

・現在の練習に対応したテンプレートを使う
・練習期間を現在の日付へ更新する
・練習目的を勝手に変更・追加しない
・評価は指定された⭕️ / ❌で行う
・△など独自の評価を追加しない
・GOODを必ず書く
・NEXTは今回の練習について一つに絞る
・過去のGOODやNEXTを累積して貼り続けない
・毎回、今回の練習だけについて新しく書く
・質問や相談をANALYSIS COMPASSの中へ入れない

質問や相談がある場合は、ANALYSIS COMPASSを完成した状態で提出したあと、別メッセージとして送ってください。

REPORT ≠ CHAT。

ANALYSIS COMPASSは、今の練習を正確に見るためのSNAPSHOTです。

8 - 完璧になる前に、自分で判断してフィードバックを受ける
「もう少し上手くなってから送ろう」
「完璧にできてから見てもらおう」

と考えて、フィードバックを先延ばしにしないでください。

添削は、完成した作品を評価するためだけのものではありません。

今どこまでできているのか。
自分は何をどう判断したのか。
その判断のどこが合っていて、どこがズレているのか。

それを確認するために使います。

まず、自分で聞く。
自分で感じる。
自分で考える。
自分で判断する。

その上で、音源・動画とANALYSIS COMPASSを提出し、ゆきおのフィードバックと照らし合わせてください。

FEEDBACKは、正解をもらうための許可証ではありません。

自分の判断を校正するための情報として使います。

9 - フィードバックを受けたら、VOICEより先にPERCEPTIONを更新する
フィードバックを受け取ったら、すぐに新しい音源を録り直さないでください。

まず、提出した元の音源をもう一度聞いてください。

「ゆきおは、どこを聞いてそう判断したのか」
「自分は、どこを見落としていたのか」
「自分の判断と、どこが一致していたのか」
「どこに認識のズレがあったのか」

そこを確認します。

そして、次回何を変えるのかを一つに絞ってから、もう一度試してください。

VOICEを直す前に、PERCEPTIONを更新する。

フィードバックを「読みました」で終わらせず、次の観察、判断、練習へ反映してください。

10 - 成長を認識し、最終的には自分で声を戻せる状態を目指す
高音大学の目的は、ゆきおから毎回答えをもらわなければ、自分の声を判断できない状態を作ることではありません。

自分で聞く。
自分で変化に気づく。
自分で判断する。
ズレたら修正する。
そして、もう一度再現する。

そこまでできて、初めてその声は少しずつ自分のものになっていきます。

そのために、小さな変化もGOODとして認識してください。

「まだ理想の声ではない」という理由だけで、今起きている成長を無視しないでください。

他人と比較するだけではなく、昨日の自分、先週の自分、1ヶ月前の自分との変化を確認します。

そして毎週、ESSENCEと30 PRINCIPLESへ戻り、RANK SYSTEMではS RANKを目指してください。

Sを取るために自分をごまかすのではありません。

今の自分を正確に見て、一つずつ学び方・姿勢・行動を整え、本当にSの状態へ近づいていきます。

最終的に目指すのは、チェックリストを見なくても、正しい学び方が自分の習慣になっていること。

そして、ゆきおがいない場面でも、崩れた声を自分で観察し、判断し、修正し、戻せることです。

所有できたか。

そこまでを、高音大学では成長と考えます。

最後に
BAMS METHODは、たくさんのことを同時にやるための方法ではありません。

むしろ逆です。

今必要ではないものを切り離し、今必要なものへ集中する。

身体を整える。
目的を理解する。
練習する。
記録する。
観察する。
判断する。
フィードバックを受ける。
認識を修正する。
もう一度試す。
そして、自分のものにする。

このサイクルを繰り返してください。

成果に必要なものだけにコミット。

焦らなくて大丈夫です。
でも、今やるべきことからは逃げない。

一つずつ、積み上げていきましょう。

BUILD THE BRAIN.
THE VOICE FOLLOWS.


― ゆきお